空と雲と。


空に浮かぶ雲が綺麗に見える時、初めて油絵を描き始めた頃を思い出します。

きっかけは、テレビで見たボブおじさんの油絵教室(?という番組名だった気が..)

学校をサボってつけたテレビに偶然映った番組だったのですが、
「ここに雄大な雲が広がっています。ここには綺麗な空を反射する湖が。
こちらには森を描いていきましょう。
どうです?小鳥が軽快な音楽をさえずっているようでしょう。」
と、穏やかな声で語られる言葉がとても優しげなのに、あっという間に描かれていく綺麗な絵は、まるで手品を見ているようで、ぐっと引き込まれるものがありました。

    

尊敬する祖父は絵がとても上手でした。

子供の頃は、祖父に旧家の裏の丘に連れて行ってもらって、一緒に松本平の絵を描いたことも度々。
祖父の描く絵が好きだったし、小学校のクラスメートの中には絵を習っていた子がいたこともあって、僕も絵を習ってみたかったけれども、親からは『絵を習ったところで将来金にならないし食べていけないから勉強したってしょうがない』って言われて悲しかったことを覚えています。

その時は泣く泣く習うのは我慢しましたけれども、思いとは消したと思っても消えないものですね。
10年ほど経て、絵への興味は冒頭のボブおじさんの番組によって再発。
小遣いで買った油絵の道具で、ボブおじさんのような絵を見よう見まねで描き始めました。

描いていたのは、空や雲、湖、あとは馬が多かったような気がします。

空や雲の綺麗で自由な様が好きだったのと、
馬は、個人的に一番綺麗で品格のある動物に感じていたからです。


綺麗な空や雲を見ると、いろいろと思い出すことが多いこの頃です。