綺麗な花には棘がある。


タイトルに特に意味はないのですが…

写真は、安曇野市豊科にある近代美術館の入り口に咲いていたバラです。
(ここ、とても気持ちの良い美術館でとても好き。)

柄にもなく、久しぶりにバラの花をちゃんと見た気がしました。


単純に赤いバラの持つ凜とした空気感や深紅の持つ気品に引き込まれる感じが良いなあと。

「赤いバラ=愛」みたいな印象があるかもしれませんが、個人的にはそういう風に思うよりも、綺麗なんだけれども儚げだったり、上品なんだけれど、触ると痛い棘があったりする相反する二つやそれ以上の雰囲気や要素が調和している感覚が好きですね。

話は変わって、つい先日、某テレビ番組にロボット工学者の森政弘氏が出演され、お話していた内容に感銘を受けました。

一言一句覚えてはいないのですが、ざっくり言うと、
“一つの性質だけで成り立つものはなくて、相反する二つの要素がないと、物事は成り立たない”ということ。

異なるものも結局は一つだとも。

例えば、半田ゴテは、先端が熱されて金属を溶かし、溶接するための道具ですが、熱されて熱くなる部分だけでは、握った時にやけどをしてしまうから使うことができない。
でも、やけどをしない熱くならないハンドルの部分があるから、手に持って、必要な溶接ができる、とご説明されていました。

熱い部分と冷たい部分の両方がないと、道具として成り立たない、と。

冒頭のバラも、相反する要素を併せ持っているからこそ、バラはバラであることができて、
より一層魅力的に映るのでしょうね。